前回、ロッドを縦に振り降ろしたシュートの威力に目覚めると、これに最も効率的なのはアンダーハンド・キャストではないかと考え、以来シングルハンド・ロッドでは夜な夜なこれを意識した素振りを繰り返し、先日の練習を迎えていた。
これは、前腕部から手首を固定し上腕だけを振り下ろしてシュートするシングルハンドでのアンダーハンド・キャストの振り降ろす意識こそがロッドを縦に振る動作に直結するものと考えたもので、ここでの “ 縦 ” とはキャスターの真正面、若しくは真後ろから見たロッドの角度を指す。

そして、こうした “ 縦 ( 垂直 ) ” のシュートから連想されるのはスペイのディスタンス競技を席巻する ネス・スタイル 、更にはキャロン・チームのジェームズ氏にも代表される “ 薪割り ” 風な動作が思い浮かぶと、またまたCNDのDVDを見ていた。
ここから、同じ様な “ 薪割りスタイル ” にしても “ 斧 ” を使うのがネス・スタイルでも使う刃物が小さめの “ 鉈 ( ナタ ) ” であるのがアンダーハンド・キャストと感じられるのは使用するラインがロングベリーとシュートヘッドによる違いでも、ここで肝心なのは何れも “ 振り降ろし ” の威力を駆使したキャストである事に尽きると思う。

先日も突き出しと振り降ろし、実際この二つの方法をシングルハンド・ロッドで試してもシュートから放たれる際のラインスピードは明らかに “ 振り降ろし “ 動作に分があるのはCNDのDVDを見ていても解る。
更に、これをシングルハンド・ロッドのアンダーハンド・キャスト風に上腕だけでシュートすると全く以って実に楽でもあるのだが、この “ 振り降ろし “ が最大限に発揮される要因としてシュートする前の段階から極力ロッドを立てて置く事で振り降ろした際に威力を増すというロールキャストと同様の条件があるとも感じられる。
つまり、スペイ系のロンチポジションは大凡斜めに傾いた状態から開始され徐々に縦へと変換して行くのが通常でも、ネス・スタイル等はロンチポジションでのロッド位置は極力 “ 縦 ” に近付けたいと言った意識が強く、その切っ掛けとなっているのが “ アンカーの着水 ” であったとしても、これがキャロンのジェームズ氏や画像のアームストロング氏にもなると、スィープからラインの先端を迎え入れる段階では既にロッドを縦に変換した後にアンカーを入れているのが神業的であると同時に、こうした縦 ( 垂直 ) から振り降ろす意識が強いと感じるのだが、この方法で問題なのはアンカーを入れるのが難しく、アンカー抜けが多いのはCNDのDVDを見ても歴然としており、Mr、ジェームズですらアンカーのスッポ抜けを連発している。(笑)
よって、変人としてはキャロンのMr. ジェームス、それともMr. アームストロングというか、ロールキャスト的な “ 縦から縦 ” のシュートにしてやろうと目論んでいるのも実はシングルハンドだけでは無いのだが、こんな事がショートヘッド & ロング・オーバーハングでも可能なのだろうか??。
と、いう訳で毎度の取っ付き難いネタに加え、チカチカ画像まで満載だったなぁ。(笑)