本来、ロッドは縦に振るのが最も自然にして一番簡単であると思えるも、以外や以外、実はフライフィッシングにおいてはコレが難しく、その際たるは横の動作が加わるスペイであり、これがまたダブルハンド・ロッドに至ると回りが利かず更に斜め振りに陥り易い傾向にあると思われる。
ここから毎度のダブルハンド・ロッドによる素振りが始まり、この原因は何処にあるのかを検証していると、既にロンチポジション時点で斜めに構えている姿が鏡に映る。
この時の体勢と言えば、脇も開き気味でロッドを握る腕と身体が離れ、アンダーグリップを引く方向とは身体の中心寄りにあり、ここへ振り下ろす際には斜めの軌道になってしまい、その原因は肘が外側へ向いている事にあると感じた。
よって、これを正すのがシングルハンド・ロッドによるアンダーハンド・キャストでボディ・ターンからのドリフト時点で肘を前に突き出して振り降ろす、嘗ての人気プロレスラー “ アメリカンドリーム ” こと、Mr. ダスティ・ローデスの得意技エルボー落としの動作が有効なのではないかと考えた。(笑!)
しかし、単に不慣れなだけか、この動作は脇を閉めまま行うのが実に窮屈で、ここから無理矢理に行ってしまう事によってロンチポジションでのロッドティップは背後で右から左や、左から右へと回り込み易いと言う最悪の状態になるものの、この動作の応用自体は悪くはないと感じた。
では、このまま垂直に構え、かつ “ 自然体 ” となりうる方法はないものかと思案し色々と試している内にやがて辿り着いた結論はグリップを “ 逆手 ” に変えてしまうと言う真もって実に非常識極まりない事だった。(笑)
この、 “ 逆手 ” とは此れ如何に・・・。
通常ロッドの握りとして、サムオントップで手の甲は外側を向いた状態から始まり、リフトからスィープでは一時的に下向き変わるもロンチポジションから再び元の状態に戻ると言った状況になっている筈だが、これをロンチでは手首を更に逆手状に 「 グリッ 」 と巻き込む感じで返す事によって、ロッドを赤ん坊の如く抱き抱えた様な状態になる。
このロッドを “ 抱き抱えた状態 ” と言うのは、手の甲がグリップの反対側、向こう側に入り込んだ格好であり、更に、ここから脇を軽く閉めるだけで肘は キャスト方向を突き出す 様に向いた垂直構えのロンチポジションから縦に振り降ろす事までもが簡単に再現出来きた。
また、この体勢では最早ロッドを押す事も不可能で、そのままグリップエンドのみを引くと真っ直ぐと垂直に振り下ろすという、正に変人が追い求める理想的にして自然体である “ ダスティ・ローデスのエルボー型シュート ” が完成した。(笑!)
とは言え、これら飽く迄も素振りレベルの事象に過ぎず、ランニングラインのホールド等の問題もあり実際上では、こんな操作が出来るとは思え無い。
だが、何とこんな素振りを数日間繰り返している内に、これまで通り普通に操作しても垂直振りの動作が極自然になり始めた事も、摩訶不思議なプロレスの世界と同じか・・・?。(笑)
う~ん、それにしても、ダスティ・ローデス 対 超人 ハルク・ホーガン、懐かしいなぁ・・・。