先日も毎度の練習場所へ行っていたが、今回からは稚鮎釣りの姿もなく河原は貸し切り状態となっており、下流の流れ出し付近を陣取り、川に向って行くと朝から30℃の炎天下にも係わらず岸際の浅場には小さな魚がピチャ、ピチャと群れている。
ここから暫く水に浸って練習をしていると今度は背後でピタン、ピタンと断続的に魚が跳ねる音が聞こえ、振り返るとイルカがジャンプしながら疾走する小魚の直ぐ後から水面を波立てながら追い回しているヤツがいる。
こんな光景を2~3度見たが、この箇所は先週も同じ光景を目撃した地点と思われ、岸部がワンド状に窪んで浅くなって地形を利用する捕食者の 餌 場 になっているのかも知れない。
それにしても今年、こうした魚の捕食行動を良く見掛ける。ここ数年の夏場、この地にやって来る度に年々魚が増えていると感じていたが、先週、そして今週と長い高水位状態からの恩恵なのか昨年よりも更に魚が多い様に思え、また川底の状態も回復している様な気がするのは、釣り人目線の単なる思い込みなのだろうか。
川床は相変らず真平らではあるのに変わりはないものの、グレーダーで踏み固めた様な昨年迄に比べ今は砂も流され底石が浮いている印象で石自体も少し大きくなっている気がして成らない。
こうして、今回は対岸にも渡り、練習がてら周辺を散策していると、やはり至る所でも結構小魚が跳ねている。
また例の捕食者だが、どうも小型のニゴイではないかと思えて来た。これも 犯行現場 を押さえない限り特定は出来ないのだが、あちらこちらと川を歩き回っていると30cm位のニゴイを良く見掛け、またコークリート護岸の変わり目では同程度の茶色い背中を見せるヤツが盛んにモジっている。
そして一年振りに流れ出しの下流を見て少々の変貌に幾分驚いた。
ここも年々浅くなって行く傾向にあったが、現在は流れが大きく蛇行して流芯は極端な左岸寄りになり、また随分と深くなって
如何にも大きな魚が潜んでいそうな雰囲気がプンプンと漂っている。もし、ここが鱒の生息域ならば誰もが釣り糸を垂れる超一級ポイントだが、ここでは釣れるのは残念ながら鯉の類いと鯰位だろうか。(笑)
5月、6月と長く続いた増水は、この川にとっては自然界の治癒力を促したらしい。出来る事ならこのまま残って貰いたいところではあるが、これから迎える台風のシーズンによって一気に水が増え、そして一気に水位が下がると再度土砂の堆積した無残な川に戻ってしまうかも知れない。