相変らず釣人は先入観が激しいと言うか、どうも物事を主観的に捉え何らかに決め付ける傾向が強い。
良くありがちなのは、逃した魚の話。引きが強かったから、アレは○○だった等と正体の確認も無く、また釣り針の掛り所も解からないまま魚を勝手に断定している事もしばしば見受けられる。
また、跳ねた魚も然り、大方の色と大きさ等だけで勝手に判断しては特定の魚であると信じて疑おうとはしない。
こんな事を言うのは極端な偏屈者の考えなのだろうが、魚が跳ねた瞬間、網でも差し出して捕獲して確認しない限りは特定の魚と断定出来ない。人間の世界で言えば現行犯逮捕でもなければ、その犯行を証明するには多大な労力が必要で起訴から有罪が確定するまでは犯人では無く、飽く迄も被告人に過ぎない。(笑)
と、まぁ遊びである釣りの世界でここまでは言わないまでも、遠くで一瞬ソレらしき魚が跳ねたのを見ただけでは数種類が考えられる場合、この中から識別するのは肉眼では殆ど不可能だろう。
先日、何時もの本流で出会ったルアー釣り師曰く、友人が昨日に
鱒の跳ねを見たから、まだ居るらしい等と話していた事から、ここには様々な魚も居るし
鱒と決め付けるのは早計ではないかと毎度の変人ぶりを発揮していると、事も有ろうか大きめの淡い色をした如何にも ソ レ らしき魚が遠くの浅瀬でバシャ、バシャ暴れているのが見えると、変人もその地点を指差しながら 「 あれ!、本命じゃない。」 と咄嗟に叫んでおり、自らも魚種が解からない内から勝手に決め付けていた事になりかねない。(笑)
しかしながら、早速その場に駆け寄って見ると、この魚は何らかの原因で衰弱し、浅瀬へと打ち上げられてしまったらしい
鱒であった。
こうなると釣り人の先入観も満更でもないのかも知れないとは思いつつも、一応釣り人に対しては ・ ・ ・
「 ちゃんと確認しましょう!!」 と言いたい。(笑)
それにしてもこの鱒、もう駄目かと暫し記念撮影となっていたが、胸鰭をピンと立てた様子から流れへと戻すと物陰に身を潜めようとでもしたのか足元に擦り寄った姿はまるで餌をねだる猫の様で実に可愛らしかった。
その後、再び元気になって流れに帰って行ったのだろうか。
知っている人は言わないでね。(笑)