
左の 反転式 も随分とキャスト出来る様になって来たが一つだけ解らないのは、シュートする際のアンダーグリップへの力の込め方だ。いや、力の込め方というよりは何故か左でキャストするとアッパーグリップにしか力が入っていない様子でどうすれば押し込む力を入れる事が出来るのかが解らなかった。
又、左からのキャストでは利き腕の右手がアンダーグリップになるので、何故これが出来ないのかがどうも納得が行かなかった。
先日の練習では、この反転式で右からシュートした際のアンダーグリップの握り手は一体どう動いているのかと、そこを凝視しながらキャストしていた。
実はこれも前々から実行しようと思っていたが、以前はラインを目で確認していないと例え右であってもキャスト出来ずに実現不可能だったが、何時しか右では余所見をしていてもキャスト出来る様になっていた。
ところが何度か見ていても、この一瞬の小さな動作がどう動いているのかが判らない。不思議な事に、誰かに教えられた事も無く知らず知らずの内に身に付いた動きは、それが自身の身体の一部であるにも係わらずどんな風に動かしているのかが中々判断出来なかったが、やがて繰り返し見入っていると左手で握られたアンダーグリップはシュート時には僅かに押し込むと同時に一週捻っている様に見えた。
すぐさま左に持ち替えて何度かこの方法でキャストすると確かにシュートする力が向上していた。続け様にキャストしていると上下の押し込むタイミングも徐々に合って行く。
「 分ったやっと分った。」 流石にこれに気が付いた時は一人河原で叫んでいた。

そしてこの “ 捻 り ” が左の 抜上式 でも効果があったのか、先週リーダーまでターンさせる事が出来なかったKⅡの13ftも今回では大きく改善されていた。
恐らくこれは
“ 捻 り ” を加える事が直接影響しているものではないと思うのだが、そういった “ 意 識 ” をする事によって “ 押し込み ” を入れる事が出来るのだと感じている。

先ず先ずの大物を釣り上げるのも嬉しいものだが、長い間出来なかった事が実現した時の喜びというのもこれまた格別な感動がある。これも釣りの一部とはいえ、こうして投げているだけでも喜びが味わえるのはフライフィッシングならではの世界でもあり、また、これらのたかがキャストする事だけが如何に難しいかをフライフィッシングという釣りが現しているのだと思う。