先日の練習日、近頃この河原で良く出会うとある知人、いや、箆鮒釣りの師匠といえる人がいる。この人の趣味は箆鮒釣りに留まらず、渓流釣りや鮎釣りも好きで他には狩猟という趣味もある。丁度、この時期はこの狩猟も解禁となるので日々この辺りを相棒の猟犬と共に彷徨っているのだ。
この日も短い時間の狩猟を終えるとこちらに声を掛けて来た。「 雄雉が取れたけど、羽根いるかい?。」
日頃、毛鉤の材料になるので、鴨や雉の羽を取って置いて欲しいと頼んでいたのを覚えてくれたのだが、そこにあったのは雉の屍であった為、見慣れない光景に複雑な心境だった。
しかし、これも列記とした狩猟という趣味であり、捕獲対象が鳥か魚かの違いで釣りという行為も大差は無いのだろう。そして更にフライフィッシングの世界ではタイイングの材料用に飼育された鳥達の存在を忘れてはならない。
そして、その人が言っていたのは、雌の狩猟は禁止されているという言葉には少し救われた気がしていたが、良く考えてるとこの野鳥は日本の国鳥なのだが ・ ・ ・ 。
と、話を元に戻すと鳥の屍から羽を毟り取るのも残酷な光景だったが、良く考えて見れば日頃行っているの同様でそれが ” 生 ” なのか、それとも ” コンプリートスキン ” の違いでしかない。
こうして何はともあれ、沢山の材料を手に入れる事が出来たのだが、予想もしない事態にこれを持ち帰るの厄介だ。友人からビニール袋を貰い、あらゆる種類の羽をごちゃ混ぜで持ち帰り、不要なウェブを取り除きながらの各種仕分け作業、これが実に面倒だ。
先ずは風切り羽、通常はヘン・フェザントクイルいう雌の羽を使うのだが、これ雄の羽。まぁ、使えない事はないだろう。
次は雨覆羽から背中の羽だっただろうか、よく覚えていない。
これは胸から腹にかけての羽、怪しげな緑の光沢を放つ。
こちらは背中から尾の付け根付近の羽?、長いハックルファイバーはヘロンの代用になるか。
最後は首周りの羽、エメラルドの様な光沢はピーコックブルーネックの様だ。
後はそれぞれを袋に入れて保管するが、使う機会はいつになるだろうか。