僅かな風でもアンカー位置が忽ち横へ離れてしまうシングル・スペイに対する動作上の対処策は、幾つか試した中から結局はロッドを肩の上に担ぎ上げる様な一本背負い風の三次元的な動きがヘッドを身体近くへと導く役割を担っているとして、アンカーと逆側から風を受ける場面に於いては、この動きを積極的に意識する事によって中々の効果が認められた。
よって、これを取り入れている左のキャストが比較的、シングル・スペイでも対応していた原因の一つであった為、当然ながら右のキャストはシングル・スペイも苦手としてしたが、この感覚も先日の練習によって16ftでも掴み始め、これが上手い具合に機能した際には、何故か?? ” ムツ掛け漁 ” を連想させた。(笑)
斯くして、左のフォームを右の操作へと移植する試みは未だに継続している内、再び決定的な相違点に気付くと、左右の動作は更に同化しつつあるが、元々は同じ下段突きとして練習を続けた筈だったにも係わらず、何時の間にか全く別のフォームとして歩み始めていた。
その一つ目、ロンチポジションで腕を振り上げた際のグリップ位置で、右の操作は元々必要以上に高い地点まで振り上げてしまう傾向にあったが、今回は前後の位置にあり、左のフォームはフォア・グリップが右よりも後退した耳の後ろ辺りにまで達し、これを修正するにはスィープで手前へと引き付ける動きが右には不足していると言えた。
次に、左では先の時点で既に柔道で言う一本背負いの様な体勢とない、こうした動きが右では不十分である為、これを一層強めて動作させるべく ” 巻き投げ ” を意識するつもりで丁度良いと感じたが、この時は更には前後の重心移動にも若干の違いがあり、左ではロンチポジションでは大凡通常の位置から前方へと振り下ろしている印象であるのに対し、右では明らかに一旦は後方へ傾いた後に前へ移動すると言った具合に挙動が変化していた為、これを正すに当たっては絶えず顎を引き、頭の重量によって後方へ移ろうとする重心に歯止めを掛ける意識を植え付けている。
そして、最後は同じくロンチポジション以降の動作でも今度は一転してリア・グリップ側を操作する腕にあり、右のフォームは既に幾つかの修正を加えていた影響もあったのか、振り上げた後の引き付ける際に脇が開いてしまう傾向にあった為、これを正していると、左のフォームに近付きつつある反面、右の肘にも再び痛みを感じてしまうから厄介だ・・・。