先日の練習によってシングルハンド・ロッドを使ったバックハンドの動きに対する理解が進み、ここから16ftでも同じ方法を試みている内にも幾つか気付いた点があり、元々フォアハンドのフォームは全てが左のバックハンドを足掛かりとして派生し、これはシルスタッド氏が採用するシュートの原理と同じだった反面、実際の基礎となった動き自体は事実上、この所に度々登場する例のロシア人キャスターと同じだった。
ここから、今一つの理解が不足していた両者の決定的な違いとは最終的な “ ロッドを突く動作 ” に至る途中工程にあり、前者のシルスタッド型はロッドを腕の付け根となる肩より上へ 浮揚 させた後に突く動きの言わば “ 上段突き ” に対し、後者のロシア型ではロッドを一旦肩の位置よりも 潜行 した後に突く “ 下段突き ” とも例えられ、上段突きは腕等を上昇させた状態のまま放つ分、一瞬の 加速力 に優れヘッドが飛行する速度は勝る 高出力型エンジン である一方、下段突きは腕等が下降を始めた軸回転を得た後に突き進む 突破力や推進力 を重視した トルク型エンジン と感じられ、突く動きが生む直線的な軌道は後者が長いが、こうした違いは飛行するヘッドの姿にも現れ、上段突きはループの上側が丸みを帯び、飛び出す角度は斜め上を向く傾向が強いが、下段突きでは上側が窪み、比較的低い地点を飛行する傾向が強く、直線的な軌道が長い分、先端部分は細長い形状になる傾向も見受けられる。
そして、上段と下段があれば当然ながら両者の中間的な立場となる 中段 も存在し、実際に今のフォームによる練習を始めた以来より、偶発的に時折見られた異様に細い飛行ループが生み出される原理やメカニズムも今回によって判明したと思えると、これら上段、下段、中段を投げ分ける技術も手に入れたい・・・と言った厄介な願望がまたしても湧き上がる。(笑)