前線の停滞によって先日も雨が降るとの予報から練習場所は今回も橋の下となったが、そろそろ頭上を覆う建造物にも嫌気が指し始めているから、幾ら練習とは言っても広々とした青空の下が最も爽快で橋の下はラインも良く見えない。(笑)
斯くして、課題であるシングルハンド・ロッドによるキャストは、事もあろうか利き腕では無い左の操作を右のキャストへ移植すると言った考えられない事態となり、目下の所はバックハンドのキャストまで推移したものの、ここへの障害は想像以上に大きいらしく自身の左腕と同じ操作が右の腕では一度足りとも真似が出来ず、そこには右腕が長年に渡り力に頼った悪しき習慣と同時に、左腕は力も入らず殊更に不自由でもある等の要素を逆手に取っては何時しか一種独特の動作を身に付け、これが現在ではキャスティング全般にまで波及している訳だが、この秘訣の一つにはスィープ開始時点の高さにあると思えてならない。
これは過去にも似た内容を記述した覚えがあるも、スィープ開始が高い状態とはウェーディングの深い場面と言え、本来これはキャスティングには様々な面から総合的に判断する限りは確実に不利な状況と言える反面、この場合でのDループはVループとも表現される尖った形に湾曲する・・・、と言うよりは、寧ろ、こうした形状を要求され、これは幾分でも高い地点に直線状に延びた部分の作用が勝るオーバーヘッド・キャストで言うバック・キャストにも近い状態でもあってシュート感覚もバシュ!と言った印象からもフライラインが飛ぶ原理としては前後移動を活用している面が強くアンカーの位置は必然的に後退するが、ウェーディングが浅い場面等では高さを稼ぎ出す分、Dループ本来の丸みを帯びた形状となり、ここからシュートした際にはDループの丸い箇所から回転する力が作用し、この際はアンカー位置が前寄りではフワリ!と飛び、やや後退させた位置ではブォン!とした印象のロール・キャストと似るシュートの感覚でフライラインは高低差を利用して飛ぶ面が強いと言え、これらは前後の操作方法によって如何にでも変わる概ねの傾向には過ぎないものの、特にヘッド部分の全長が短いシューティング・ヘッドでは応用範囲が広い面もあってか顕著に現れると思えると、近頃はシングルハンド・ロッドでも浅いウェーディングからのキャストが苦手に感じ始めている。(笑)