“ 風、薫る5月 ” なる表現を使うには未だ早いとしても、つい一ヶ月程前の寒ささえも遠い過去の出来事に思える近頃の陽気は正に5月そのもので、これは一年の内で最も好きな季節だと言う人も多いだろうが、今晩辺りから再び寒さが戻るらしい。
と言う訳で、先程の午前11時21分、やや大きな余震に揺られながら、先日は遂に9ヶ月振りに釣りへ出向いた一方、過去これらの場所については “ ○○の本流 ” 等として場所を特定する地名や固有名称等は一切伏せて来たものの、6年目を迎えた今回、震災にも直面した事によって色々と考えさせられ、今後は河川の名称を始めとした地域の情報に関して極力は公開へ踏み切る事とした。
そこで、先ずこの場で指す “ 本流 ” とはズバリ言って埼玉県と群馬県の県境を流れる有名な “ 利根川 ” であったのは文章や写真によって解る人には直ぐに解った筈ではあっても、この中の “ 砂礫の本流 ” とは個人の観点に基づく利根川の下流部を示し、埼玉県側では行田市、群馬県側からでは千代田町を指す要するにルアー釣りの世界では超有名と思われる “ 利根大堰 ” に過ぎず、元々は当時釣りの根拠地としていた利根大堰が急速に有名釣り場と化していく現状を恐れた事も発端であったものの、今となっては誰も知る釣り場となった結果からも、スッカリ追い出された格好となってしまっては既に隠す意義もなく、いっそ “ 利根大堰、完全釣り場ガイド!! ” 等と題し、5年以上に渡り蓄積した地形・地質、流れ、実績ポイント等々、その全容を残らず公開してやろうか~!!・・・と、ある種のヤケクソまで起こしている。(笑)
ここから、次に求めた新天地となる “ 肥沃の本流 ” は利根大堰を20km程遡った地点の埼玉の深谷市、群馬の旧尾島町(現、太田市)から、10数km上流の本庄・伊勢崎地区に渡る流域を指し、更に “ 緑地帯の本流 ” とは、この上流に該当する群馬県の玉村町から先の高崎・前橋と言った群馬漁協管内に至る地域をこう呼んでいた訳だが、この高崎・前橋地区の下流からは殆ど放流事業は行なわれていないに等しい関東のマス釣り場としては致命的な欠陥を抱え、絶望的に釣れない!!。
ところが、この反面、沼田・月夜野地区に代表される数々の支流を始めとした上流域では山女魚や虹鱒、岩魚の放流は盛んである事から、この遥か下流域で万一釣れた鱒族は野生としての蘇生を取り戻した魚である場合が多く、これの点は巨大な流れ、雄大な眺めに本流と呼ぶに相応しい川の石が重なるとなれば、釣り人も皆無と言える矛盾と重なり合いバカ野郎がより一層の魅力を感じる条件を兼ね備えている。
そして、この件と震災との関連については、今回の災害を伝える数々の報道に際して必ず付せられる地名には石巻、気仙沼、塩釜と言った誰も知る市は兎も角、南三陸や田老に加え、原発事故の被害にも遭遇している浪江、双葉、大熊、飯館と言った地域は鮭釣りが好きな釣り人には周知されていたとしても、個人的には今まで耳にする機会もなかった町や村を知り、また、こうした各地区で被災した方々の発言で頻繁に聞く言葉には 「 ここを離れたくない。」 とか 「 ここを愛している。」 と言った内容にも感銘を受け、更にこうした地域の事を伝えるに当り、その地名は必要不可欠であったにも係わらず、ヘソの曲がった個人の主義主張等に深く拘り、これまで釣り場を隠し続けた己の愚かさと心の貧しさに気付かされた。
この裏には、ある種の余裕が生まれたとも考えられ、これまでフライフィッシングに関して商品の情報を除き第三者から教え与えられた知識も技術もほぼ皆無に等しいと断言出来たとしても、キャスティングに限ってはインターネットを介して間接的に学んだ恩返し?とは大袈裟だが、要するに何時までもケチケチせずに最低限の情報程度は提供しましょう~!!と言った震災から芽生えた奉仕の精神、社会貢献・・・?なる表現も痴がましいが、まぁ、どうせ釣れない場所ならば、「 そこのダンナ~、少し位はサービスしまっせ~!!。」 と言った所だろうか??。
斯くして、ここに6年目の方針転換を宣言する一方、金さえ払えば何でも教えて貰える時代だったとしても、自ら釣り場を探す努力も釣りの醍醐味との原則論に関しては今も変わりが無い事から、利根大堰を除いた利根川の各地を局所的に特定させる過度な表現の使用は以降も避けるが、画像から得る情報に関してはグーグル・アースと言う脅威の偵察能力を秘めた手段が存在する現代では困難を伴うとの自ら暴露する様な発言自体も、こうしてメディアにも取り上げられない超マイナー釣り場へ誘う一環として割り切り、ついでに自身が生まれ育ち、そして今も暮す北本市は人口7万人程度の特徴も何も無い小さな街でも曲りなりも愛してま~す♡!!との情報も明かしてしまえば、何処か吹っ切れて楽になった感じもする。(笑)