前回、ペリーポークによるヘッドの折り畳みが作用する要件は、その際の “ 姿、形状 ” では無く、ヘッドの先端と後端部分それぞれの配置によって得た結果が “ 形 ” となって現れるとした内容ではあった。
しかしながら、勿論これらによって全てが決定される訳ではなく、飽く迄もスィープの動作や操作によっても大きく変わってしまい、また河川で行なう際には流速を考慮する必要があるのは今更補足するまでも無いとは思うのだが、これらの位置関係が及ぼす影響も大きい事から今回はネタの中心としたいと考えつつも途中から脱線するかも知れず、また文章が長くなり無理矢理切り上げるかも知れない。(笑)
そこで、同じく前回にヘッド先端 = アンカー位置とした観点を避けて通るのは卑怯とし、果たして一体これの何処が良いのかを素人ながら考えて見た。
これは身体からどの方向へ何センチの位置と言った具体性はなく、嘗ては幾度と無くインターネットで調べるも全く明確な答えも見つからない曖昧にして極めて難解にして厄介な部分であって今回も個人的な直感に過ぎない事、また御本家ロングーベリーのスペイ・キャストやアンダーハンド・キャストとも基本的には同じではあると思われるが、飽く迄も10m前後のシューティング・ヘッドを使ったデタラメにして イカサマ・スペイ でもある事が大前提となり、ある意味、相当な勇気に加え、チャレンジ精神までもが要求される極めて恐ろしい部分でもある。(笑!)
先ずは角度、これはシュートする方向に対してキャスターの頭を中心に凡そ50~60度付近が適し、最悪後退した際にも凡そ90度迄の範囲内に留めるべきと感じているも、これを真上から見て分度器で計測した結果でも無く、これも直感に頼った推測に過ぎない。
よって、本来はそれぞれ別方向に10度程広くとも構わないとも考えたのは、通常の方法で正しくキャストする場合に措いては自ずとこの位置も定まり然程厳格な要因でもない印象もあり、またこれはウェーディングが浅い状況になるほど範囲は広く90度(真横)を過ぎてしまっても問題ない場合も多々あるが、これは背後空間の依存脱却を目指し、Dループを以って弾き返すと言ったスペイの趣旨、理念?にも背くとも思える。
また他の問題としては、そこまでの長さ、距離ではるが、これもロッドの長さで変わるのは無論で更には背後または正面から見た際におけるロッドのスィープ、シュート角度によっても違って来る。
長いロッドではアンカー位置も離れるのは当然としてもロッドのシュート角度が低いスリークォーターからサイド・スロー気味になる程、アンカー位置を遠ざける必要があるのはロッドとの接触をさける為として詳細は省くが、この距離をも支配し、また決定付けるのも実際上角度によって拘束され、この距離を決定付ける角度とは同じく背後から見たロッドの角度を示し、この場合ではシュートの角度と言うよりはスィープからロンチポジション時の角度と言うのが正しい印象がする事以外には、この角度が直角に近い程アンカー位置も近くなるものの、あまりにも近付けてしまうとシュート時点でヘッドがロッドや身体と接触する恐れが高くなり、またヘッドが長い程遠ざける必要が生じる。
ところが、現在解っている限りこれにも該当しない一例としては16ftのロッドに加え10m以下のヘッドを使うと言った極端な組み合わせで、この際にはロッドティップより更に内側にアンカーが入り込んでもシュート可能だが、これは長いロッドに短いヘッド使った特殊な状態に限られる上、正直好ましい状態ではないのは先の通り身体等とヘッドが接触する危険性も含まれるも、この位置関係では背後から見たDループの上が外側へ傾いた状態にあり、ここから放たれたヘッドは後端から一旦外側に展開すると言った負荷を分散させた後に飛び出そうとする為である。
ところが、実はこの位置が遠過ぎるのも同じく負荷を損失している印象があり、この損失を最小限に留める位置とはスィープ時におけるロッドティップの直下でこれは俗に “ アンカーが近い ” 等と呼ばれる状態であると同時に “ 飛距離が延びる位置 ” とも囁かれている?のではないかと思われるも、何故この位置が良いのかは本来 “ プロ ” と呼ばれる方々にでも解説して戴きたい所でもあるが、恥を忍びつつ、またチャレンジ精神にも則し?その考えを述べるとするならば、これはロッドティップとラインの位置関係が直線に近い事からオーバーヘッド・キャストのバック・キャストに近い状態となってロッド、ラインに最大限の負荷が掛かかった状況から真直ぐ反対側に弾き返す格好になる為ではないかと考え、これこそが 「 180度の原則 」 に極力則った状態でもある思った事が現在の練習にも繋がる。
そして、この “ アンカーが近い ” 状態にヘッド先端を位置させて折り畳む方法の一つが “ 逆4の字 ” と呼ばれた配置なのではないかと思え、これを考案した戸沢 求氏はこうした数々の理論、原理等々をオーバーヘッド・キャストの競技を通じ、既に数年も前から解っていたのではないかと今にして思いつつ、更にもう一つ “ アンカーが近い ” 状態を再現する手法こそが 反転式 であって、この2つの方法に共通するのはヘッドの先端と後端部の位置関係にあり、通常のN字、V字と呼ばれる方法ではヘッドの先端、後端にロッドティップとそれぞれ外側から外側へ配置させているものの、逆4の字や反転式では内側か一旦外側へ展開させた後に再び内側へ戻ると言った具合に交錯する様にヘッドを畳む箇所で、これこそが “ アンカーが近い ” 状態を演出する核となっている事に加え、短いシューティング・ヘッドだからこそ可能にした 小回りが効く と言う利点の一つでもある。
更に、反転式では他もう一つ優位となりうる箇所があり、これは前後にも反転した形状にヘッドを畳む点に着目すると解る方によっては大凡の察しが付くのではないかと思うのだが、残念ながら既にアンカー位置の話のみで過去最長の文章となって疲れた~!ので今回はこれでお仕舞い!。(笑)