利便性や快適性を常に追及する人間は、古くから実に様々な創造を繰返し特に、ここ10年から20年余りの携帯電話やパソコン、家電製品、自動車等を始め、医療や産業等に措いての技術革新には実に愕かされる。遂にはロボットまでもが実用化するのも最早時間の問題となりそう気配だ。
そして、これらはキャスティングでも似た事が言える。
スペイキャストから誕生したスカジットキャストは更に 「 飛 翠 」 を生み出し、この中で下流側から風が吹く時には使用出来ない “ 反転式 ” を “ 抜上式 ” と組み合わせ、 “ 二段反転式 ” が誕生した。
あれから一年以上の歳月が経過すると漸く “ 二段反転式 ” も完成に近づいていたのだが、ややこしい前操作は、折角ロールアップという動作を省略していても “ スムーズ ” や “ スマート ” といった観点では、どうも今一つだった。
そこで再度反転式を応用し、“ スムーズ ” 、 “ スマート ” 化させたキャストを以前より考えるも中々実現には至らず、幾つもの失敗を重ねた結果、やはり反転式は身体の左右にラインを反転させてこそ、その効果を発揮すると考え、ここからとふと辿り着いたのが結局はスネークロール・キャストを応用する事だったが、これが先週の練習で漸く右のキャストでは完成の目処が立っていた。
リフトアップの体勢から、ロッドで円を描く。当初これはスナップ・Tと同じ様な動作と考えていたが、ラインをキャスト方向に二つ折にするには最終的にロッドティップを上に向ける必要があり、結果的にはスネークロールと何ら変わらない動きとなった。
よって、ここからはバックハンドでラインを前方に送り出した後、反転させた後にスイープするという “ Reflecter ・ 反転式 ” と同じであり、この時ロールを描きラインの方向を変える際に浮んだ波紋と二つ折に送り出した波紋の2つが “ × ” ( Cross ) するのが理想的らしく、世は正に “ Xmas “ でもある事にも因むと ” Cross-Reflecter ・ 十字反転式 “ と命名だけは先行したが、まだまだ精度が低く更なる練習が必要で今宵も十字を切っているだろう。(笑)
それにしても、こういった操作もティップが硬いロッドは苦手にするらしく、シングルハンドのウェット用ロッドでは比較的簡単でも、ダブルハンド・ロッドでは中々上手くは行かなかったが、これを簡潔にしてくれたのも柔軟なティップを持つ “ グリーズドラインの14ft ” であり、嘗て、こうしたシューティングヘッドを利したキャストでは、やはり “ 固め ” のロッドが適しているのではないかと考え、一時そういったロッドに傾斜していたが、今再び “ しなやか ” なロッドが益々好きになった。