シングルハンド・ロッドでも左腕一本でスペイキャストが出来れば ・ ・ ・ 。
当時、これだけは絶対に出来ないだろうと思っていた。
今でこそ、下流部の大河川で釣りをする機会が多いが、元々は本流のやや上流域が好きだった。
しかし、右利きの者が右岸から釣りをするのには、とても苦労する場所も数多く存在し、そこで目に付けたのが当時流行の兆しを見せ始めていたスペイキャストだった。
これだと思った。片手では無理としても両手を使えば左でもキャスト出来るだろうと思っていたが、それでも左のキャストで満足な釣りが可能になる迄には、4年程の歳月を要していたと思う。
やがて、左からのスペイキャストでも苦も無く釣りが出来る様になる。これはとても気持ちが良かったのだが、ふと気が付くと左のキャストが出来ない、或いはスペイキャストがやりたい、といった想いから規模の小さい場所であってもダブルハンドロッドを使用している事が有り、折角苦労して覚えた左のスペイキャストも何時しか違和感を覚える様になっていた。
こんな事から、先日の本流ではシングルハンド・ロッドによる左スペイの練習を本格的に開始していた。丁度、いつもの本流は増水と晴天の為、釣れる気がしなかった。
左片腕のスペイは、昨年辺りから試していたが、これは更に難しく、そもそも手首を固定する事さえ出来なかったのだが、最近は左の手首が強くなったのか、それとも近頃続けている就寝前のイメージ・トレーニングに効果がったのか、1m半程のシュートならば出来る様になった。
とは言え、勿論最初から出来る訳も無い。先ずは右をお手本にすると、こちらでは知らぬ間にホールを用いている事に気が付いた。
そして、これによって得られる推進力がやはり大きい事も判った。そう、リフト、スイープばかりに気を取られ、ホールのイメージ・トレーニングは行っていなかったのだ。
暫くすると1度のホールなら間合いが合って来る。すると一瞬ではあるが、いいループが出来ており、何とそれは右よりも狭いループになり、45度以下のシングルスペイでは右よりも力強い気もする。
しかし、右では 「 サッ、サッ。」 と極小さい動作でキャストしているが、左ではロングベリーラインでもキャストしているかの様な大袈裟な動作で安定性にも欠け、まだまだ実用域に達しない。
また、ダブルホールや角度変換、更にはスネークロールキャストも出来る様になりたいと思っている。それまでに至るにはまだまだ練習が必要だ。
でも、果たしてこの先、これらを使う時があるのだろうか。