今回も昔話。過去の写真を電子化するいい機会ですが、大した魚も釣った訳でも有りません。
一体いつまで続くやら・・・。
最初の一尾を釣り上げてから三年程経過した。( いや、実はその間の写真が見つかりませんでした。)
相変わらず春先だけは、上州の神流川のみでフライ・フイッシングをしていたが過去の記事通り、川が急速に荒れ果てて行くのに嫌気が差すと他にも釣り人が少なく、別のいい川が無いかとあちらこちらへと出向く様になる。
そして場所は野州の日光地区。当時、やはりルアー釣りもやっていたので、ちょっと渓流でも試して見たくなっていた、山間ではまだ寒さが残る四月の上旬だった。
勿論、フライロッドも持って来ていたが、取り敢えずこの季節の朝ではルアーの方がいいだろうと、当時そこまで考えていたか定かでは無いが、ルアーロッドを持って渓流を釣り上がって行った。
渓流と言っても結構上流部だ、川幅は狭いので初めは戸惑った。こんな狭い場所で真剣にルアー釣りをした事が無く、ミニチュアの世界に迷い込んだか、自分が大巨人と化した感じだ。ましてや2gや1gといった小さなルアーは持っていないので、キャスト能力を持て甘し過ぎて全く釣れない。
暫く遡行して現れた堰堤にがっかりしながらも更に遡行して行くと誰がどう見ても最高のプールが現れた。この川にしては規模が多きい、ここなら釣れるかも知れない。
やっと出現した大場所に安心して小さなミノープラグを下流から上流へとプールの中心付近に投げた。よく覚えていないが2~3投目、いや1投目だった様な気がする。リーリングして平打ちさせると 「 ガツン。」 と何かが掛かった。
これまで釣った渓魚はどうだっただろう、精々20cmがやっと位だったか。それと比較すると明らかに大きいがその竿では余裕でやり取りが出来た。
鬱蒼とした静寂の川原にピシャピシャと跳ねていたのは25cmの山女魚だった。後ろのトリプルフックががっちりと顎を捕らえ中々外す事が出来ずに罪悪感をも感じたが、フライではお目に掛かった事のない良型の山女魚がルアーに変えた事によっていともあっさりと釣れた事に感心していた。
更にそのプールでは小さいながらも岩魚が立て続きに2尾釣れ、やはりルアーの威力を思い知らされる事となった。
しかしながら、そのルアーという魔力にも似た脅威の釣りを目の当たりにしながらも、何時しか渓流にはルアーロッドを持って行く事が無くなり、やがてルアー釣り自体の回数が減って行くのは、やはりフライ・フイッシングが最も楽しく又、やり甲斐と言うべきか幾つ先には一体何があるのかといった何かを感じたからなのだろうか。