環指挫滅創を負って初めて迎えた休日となった先日、最低でも水辺には向かい合って居たいとの心境によって地元の釣り場を巡りつつ、最終的には凡そ5年振りのヘラブナ釣りと相成った契機は、当日の朝、開封されたまま放置されていた練り餌を確認すると以外にも問題なく使用可能な状態にあった為だった。
しかしなら、今の時期にヘラブナ釣りした経験はなく、一先ずは産卵が活発化する五月の連休頃には盛んに釣れる “ 明秋 ” 等と呼ばれている荒川の旧河川に当たる三日月沼から状況を視察していると、寒さが戻った近頃の気候も影響していたのか、殆ど釣れていなかったものの、元々ここで釣りをするつもりはなく、要は午後になると釣り人が減る本来の目的へ出向くまでの暇つぶしと言った側面が大きかった。
そして、お目当ての場所とは “ 中の淵 ” と呼ばれる小さな沼ではあっても、最深部は凡そ7mもある平地としては類い稀な地形によって本来ならばダム湖まで出向く必要のある二十一尺のタナ一杯によるチョーチンや底釣りが身近な場所で果たせるとして人気を集めるヘラ釣りの世界では有名な釣り場でもあるが、やはり当時の状況は芳しくないとの事で、長年からの再開を果たした常連のお年寄りによると、深いタナほど釣れていないと言う矛盾する残念な傾向にあると聞かされていた。
とは言え、現状の指以前にも5年の空白期を考えたのみで既に二十一尺のヘラ竿が扱えるとも思えなかった事もあり、十六尺を選ぶと予想以上の苦労もなくチョーチンからの落とし込みによる仕掛けの絡みも1~2度程度で済むも、案の定、浮きにはサワリすらも殆ど見られず結果としてボウズに終わると、やはり大きな流れの中に浸りながらフル・キャストを繰り返しているだけの状況であっても遥かに楽しいと感じたが、4本の指となった際の模擬実験としては一定の手応えを得たと言え、右のシングルハンド・ロッドでも何とか対応が出来るのではないかとの考えは浅墓か??。(笑)