今年も短い釣りの期間を迎えたものの、先日は昨日の強風が吹くとの予報は朝になっても変わらず、いっそ取り残されてしまった14ft編の撮影にでも今一度費やすか・・・と言った考えが脳内の占拠を開始するが、県内一帯が強風域に包まれた場合では都幾川へ出向いても無駄に終わる為、渋々ながら強風地帯の総本山とも言える毎度の利根川へと出発した時刻は通勤のラッシュに重なる朝の8時前だったにも係わらず、幸いながら今回は大した混雑と遭遇せずに済んだ反面、これも釣りが面倒に感じてしまう原因の一端を担っている。(笑)
斯くして、到着した境島村地区から今やすっかり見慣れた集落の脇を抜け土手を下り暫く進んだ辺りから一変した眺めに驚かされると、昨年夏に新潟等を襲った集中豪雨を思い出し、当時、利根川を初めとした関東の各河川では左程の増水とは思えなかったが、急激な増水は鉄砲水の如く一気加勢に押し寄せると、一定の流れが長年掛けて浸食を繰り返して作り上げて来た河川敷内の起伏や凹凸等の一切を押し流したその様子には東北地方等を襲った一年前の巨大津波が連想され、益々平坦化した河原は水辺までの傾斜が緩い遠浅の川は魅力がないばかりか大きな魚が身を潜める箇所は一層失わせてしまい、この流域での鱒釣りは更に困難とさせるだろう。
ここから、今回は以前から気には掛けていた流芯寄りの崖下をウィンストン・スペイの15ftによって釣り下ったが、毎度の通りに全くの沈黙を守ったまま一時間半程が経過した頃には期待とは裏腹に数日前に関東にも猛威を振るった猛烈な低気圧からの吹き替えし風が早くも強まり本日の釣りも最早これまでとなってしまい以降は釣り場を再度探索する運びとなっていた。