毎年の事ながら今の2月とは、連日に渡り季節風が強く練習も満足に出来ず、やはり冬型の気圧配置となった先日も半ば諦めて狭い空間のキャストで済むシングルハンド・ロッドの練習に限定させたものの、雲に覆われ始めた午後では奇跡的に風は穏やかとなって僅かばかりながら一応の進捗を見られ左のバックハンドでも肩の動きを主導とさせる感覚が予想以上に早く身に付き始めたと思える。
この肩を積極的に意識した動き、フォアハンドに限っては素振りの効果が直ぐに反映され、この際は何か体内に潜り込んだ、もう一人の自分が自らの身体を操縦している・・・??と言ったSF映画的で奇妙にして些か不思議な感覚は、操り人形か・・・、はたまたロボットの如くに肩、肘、手首と言った各関節がコクン、コクンとパントマイム風に徐々に伝わり、やがてはロッドへと到達した最後の突く時点も肩から行われるが、これ即ち体幹である骨格によって達成されている為、腕の筋力は無力化されたに近い印象さえ受け、腕の筋肉に負担を感じる原因は腕を主導とさせ腕に頼った代償である。
こうした骨格を活用させ、体幹によってキャストする考えは旧型フォームとなる上段突きを更に発展させた動きに該当し、体幹の活用は突く際だけに限定された操作をスィープの時点から既に意識させる事によって腕全体がロッドのバット、ミドル、ティップ部の如く肩、肘、手首と撓る感覚から連動されると、ロッドは腕の延長として腕とロッドを同調させて一体化し、波を打った様に滑らかに動き、無論これらはダブルハンド・ロッドへと再び還元される。
ここから、トーナメントのキャスト映像を幾つか見るに従い、もしやシングルハンド・ロッドのキャスティングとは元々こうして作動させるべきだったのだろうか・・・、とも考えていたその一方、これが事実だった場合、全く知らずとも追及して行くに従い、やがて辿り突く先は同じ結論へ至る必然にして当然の成り行きは、ふと気が付けば全くの正道を進んでいた・・・と、こう捉えたい。(笑)