平年より早い梅雨入りを迎えた近頃の関東は “ 梅雨の中休み ” と言った状況らしく、利根川の水位も昨日辺りから丁度いい具合にまで低下した一方、今冬の積雪量は多いと聞いたにも係わらず新潟県の魚野川では既に渇水の様な梅雨入りが待たれる状況となっているのに対し、梅雨の雨続きから安曇野を流れる犀川の水位は依然として高い数値を示すと言う、三県の三河川で三者三様の状態となっている。
斯くして、ネタ切れ!!となっている今回は暫く振りにキャストのネタでも取り上げるとし、昨年と比較してキャスティングの何処が変わったのかは、フォーム自体が違う点は当然としても、他には重要な点としては、適応力や対応力と言った普段の練習だけでは到底身に付かない事から、言わば “ キャストの実践力 ” とも表現出来る。
昨今の場合、これらも人様から教えて戴ける時代であるのかも知れないが、恐らく殆どは自らの経験に基づく部分が多いと思え、幾らキャスト技術が身に付いたとしても、場所を転々と変え、状況が刻々と変化を続ける本流釣りに於いて、散々練習を重ねたキャストであったとしても、何処かの時点、何らかの拍子によってフォームは必ずや崩され、これまでは如何なる状況であっても一遍の乱れも生じないフォームを作り上げる為にも練習を続けていた側面もあったが、所詮、人間が行なう動作である限りは絶対的に狂いが生じ、こうした要件はプロ野球の世界も然り、不振が続く今の石川 寮クンらにも現れ、フライフィッシングのキャスティングでも乱れないフォームは不可能だったと始めから諦めてしまう方策が妥当との観点もあると感じ、ここから要求されるのが先の適応力や対応力に尽き、失敗した一投のキャストから、その原因を即座に分析し、次のキャストで改善する箇所を具体的に割り出し、実際に釣りを行いながら修正を加えて行く能力が “ 実践力 ” であって、これが昨年では改善箇所を間違って判断する等の過ちを犯しては益々フォームを狂わせてしまい、元の状態へ戻すには10数投が必要とされるか、最悪の場合、暫くは正せずに居た。(笑)
そして、キャストのフォームか崩す風や足場の状態等々と様々ある要因の中から、その筆頭となるのはウェーディングにあると思え、通常、釣りの当初は浅いウェーディングからキャストし、やがて釣り下るに従い深いウェーディングを強いられると、如何にしてもキャストを崩す傾向にあり、これが低い位置からのシュートに改めた今年のフォームではスィープからロンチポジションへの動きは窮屈となって、昨年と同様に高い地点までロッドを振り上げようと勝手に身体が反応してしまった結果、今年のMaglev型フォームとは乖離するロッドを上から下へ振り下ろしたロール・キャストの動きが強まってしまう。
こうした様子は、かの有名なMr.イアン・ゴードンの持つ技術と体力を以ってしても、当時、この映像から特に左のキャストで伺えるとなれば、こうした事実を熟知し、状況が変われば直ぐに修正出来る知識と技量がある以上では、既にミス・キャストの範囲内ではないのかも知れないが、それにしても、止水に加え深いウェーディングからのロング・ベリーは打ち返すだけでも拷問に近い辛そうで、これ程まで心・技・体が求められる釣りは他にはなく、最早、単なる魚釣りとは明らかに超越したマンダムな世界が男にはある!!。(笑)