ログネスによるネス型のフォームは既に正月休み前半で安定感を増し、ジャームズ・ループで飛び出すヘッドも珍しくは無くなってはいたが、少しでも気を許してしまうとロッドの角度は少々傾いてしまう点が右のキャストで、一方の左のキャストでは相変わらず下グリップの低いアンダーハンド・キャスト風なシュートになってしまう場面が多く、これらが今後の課題として残っているものの、現状の状態でも魚釣りには特に問題もなく、春を迎える唯一の気掛かりとなっていたのはログネスに再発した接続部分の亀裂箇所であった事から、この修繕依頼を行った休暇の最後はKⅡの16ftやSS1712Dを久し振りに取り出していた。
全身、刃金の様な筋肉を誇るKⅡ16ftは予想通りアンカー抜けを簡単に引き起こす傾向にあり、目指すフォームでヘッドを弾き返すのは更に厄介で日頃ログネスに対して抱いてしまっていた硬いティップへの不満も胴から曲がるアクションによって容易となって帳消しとし、良く曲がり復元の早いと言う個人的には好みのロッドであった事を再認識させられるが、出来る事ならばティップはもっと柔らかく、全体の自重も軽量な設定が良かった。(笑)
そして重量の面でも最近のダブルハンド・ロッドには目を見張るものがあり、ログネスの修理依頼先で出会った方からブルース&ウォカー15ft、16ftの2本、クランの17ft、2本を少々素振りさせて戴く機会を得ると驚くほど軽いと言う事実を知った。
ブルース&ウォカーは手にすること自体も初めてだったが、何処か競技専用の 剛竿 と言った印象もあり勝手に重いロッドと誤解していても実際にはブランクへの塗装等、余分な装飾を一切省いた軽量で以外な程に柔軟で釣りにも十分使えるロッドだった。
もう一方のクランは嘗て憧れのロッドで、もう彼是5年ほど前だったか近場の川原で出会った方より触れさせて戴くとグラス・ロッドの様な重量感とアクションに感じてはいたのは遠い過去の曖昧な記憶であったとしても、7/8番ロッドは従来のアクションを踏襲している印象でも9/10番は結構反発力が強まった好みの感触で英国王室ご用達の高価なロッドも再び結構気になる存在になってしまったが、時代の流れ、道具の進歩も今のご時勢では単純に喜べない悲しい現実で漸く実現した折角の政権交代も結局は期待外れだったかな・・・。(笑)